過去事例に学ぶ社史漫画制作のヒント(10)

過去に制作された実際の社史漫画を読んで、これから社史漫画を制作する上でのヒントを探ります。
(※当サービスの実施事例ではありません)


社史事例_山陽製紙_表紙
出典:創意工夫の心
社史事例_山陽製紙_漫画
出典:創意工夫の心

創意工夫の心

副タイトル:山陽製紙の五十年
著者名等:山陽製紙株式会社創立五十周年記念誌制作委員会
出版者:レベル、ビレッジプレス(発売)
出版年:2007年12月
大きさ:19cm
ページ数:120ページ

本来廃棄物である梅の種を備長炭の窯で炭にした梅炭を紙に抄き込むことで、炭が持つ消臭や殺菌、防虫、防カビなどの効果があるクレープ紙などを扱う山陽製紙さん、50周年の社史漫画になります。(という前置きをサラリと披露したくなるくらい、社史漫画を通じて商品知識を得てしまいました。笑)

構成としては、代表者による「ごあいさつ」が3ページ、漫画本編がおよそ98ページ、経営理念、行動指針、製品説明などが10ページ、会社沿革が3ページ、最後に社員一同からの一言と会社紹介が1ページ。です。

今日の山陽製紙はこのような永年変わらずご愛顧いただいているお客様、お取引先様、また我々の諸先輩のお陰をもって存在しているということをあらためて感謝したいと思います。

出典:創意工夫の心 ごあいさつ

と、あるようにこの社史自体はお客様、お取引先様、これまで会社を支えてくれた社員、社友の皆さんに向けて制作されたものであると思われます。また、

ご縁をいただいた社員さんには、できるだけ参加してもらえるように心がけましたが、誌面の関係上、全員が登場できていないことをお許しいただきたいと思います。

出典:創意工夫の心 ごあいさつ

と、あるように、社史漫画本編の中にも、沢山の社員の方々がキャラクターとして登場するだけでなく、欄外に「この時期に在籍された方」として社友の方々のお名前が表記されています。お名前だけでも、あなたのお陰で今の会社があります。といった感謝や、忘れていませんよ。といったメッセージ、気持ちが伝わってくる気がして、もし寄贈されるなどした方は嬉しいだろうな、と想像してしまいました。

【これから社史を作る私たちの学び】
改めて、誰に向けて届けたい社史なのかを初めにしっかりと決めること。そして、その人たちに送るメッセージは何か。どうしたらそのメッセージが伝わるか。を考える大切さを学びました。

と、同時に社史編纂といえども、巡り巡って会社経営にプラスになる仕事であることが重要で、社員やお客様に会社を好きになってもらうこと、また、社史を通じて商品知識を深めてもらい営業促進、売上への貢献も目指したいものです。


「創意工夫の心」は神奈川県立川崎図書館他で読むことができます。
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