過去事例に学ぶ社史漫画制作のヒント(4)

過去に制作された実際の社史漫画を読んで、これから社史漫画を制作する上でのヒントを探ります。
(※当サービスの実施事例ではありません)


社史事例_サミットストーリー_表紙
出典:サミットストーリー
社史事例_サミットストーリー_漫画
出典:サミットストーリー

サミットストーリー

副タイトル:街で一番愛される店をめざして
著者名等:サミット株式会社/編
出版者:サミット
出版年:2013年10月
大きさ:22cm
ページ数:213ページ

スーパーのサミット創業直前の1960年(昭和35年)から、東日本大震災後までの歴史をまとめた漫画です。

構成は、田尻社長による「まえがき」2p、目次と中表紙がそれぞれ1ページずつ、漫画本編がおよそ200ページ、巻末に年表が4ページほどになります。年表には漫画本編のイラストが上下に掲載され、漫画本編とのトーンが保たれる印象になっています。

前半は荒井社長、後半は田尻社長が現場を取り仕切る責任者としてどのような改革や業務改善を行なってきたかについて描かれていますが、特別、プライベートな部分などはないので良くも悪くも人間性などキャラクターは立っていません。サミットという会社として、業務改善、スタッフの意識改革についていかに取り組んできたか、かなり細部まで描かれている印象。

創業(オーナー)社長の場合は人物伝という形でキャラクター重視で方針を伝えることになりますが、そうでない場合には組織として取り組んできたことを時系列でしっかりと書き込むことになりそうです。結果的にそれは属人的ではない組織の指針、文化を伝えることとなり、将来の社員教育などにも大いに役立つことでしょう。

【これから社史を作る私たちの学び】
面白い漫画を制作する。ということを考えるとキャラクターが何より大切なのですが、会社組織のオリジナリティーを全面に出すことで組織自体をキャラクター化する。という可能性を感じました。

いずれにせよトップのメッセージの真意を組織の末端まで伝えるのはとても難しいですが、漫画というツールはその助けになるのではないでしょうか。


「サミットストーリー」は神奈川県立川崎図書館他で読むことができます。
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