過去に制作された実際の社史漫画を読んで、これから社史漫画を制作する上でのヒントを探ります。
(※当サービスの実施事例ではありません)
1962鏡板誕生秘話
著者名等:北海グループ社史編纂委員会/編
出版者:北海グループ社史編纂委員会
出版年:1996年2月
大きさ:26cm
ページ数:64ページ
社史漫画のいくつかあるカテゴリーの中では、商品誕生にフォーカスを当てた内容になります。鏡板という、一般的には馴染みのない商品ではありますが、最初にどうして会社として作ることにしたのか(作ることになったのか)、世の中に受け入れられるようになるまで、どんな苦労やリスクを乗り越えてきたのかを漫画で分かりやすく紹介しています。
B5サイズの64ページ、中綴じの程よい冊子のボリューム感に、社史漫画本編の洒脱なトーンとは異なる、スタイリッシュなデザイン。本編と表紙が異なる画風というのは他ではあまり見かけませんが、受け取った方の第一印象のオシャレさを保ちつつ、社史漫画本編の読みやすさの両方に適っているのは素晴らしい工夫だと思いました。
扱う題材が鏡版という工業製品であり、更には労働組合によるストライキや資金繰りに奔走するといった重くなりがちなエピソードもありながら、昔懐かしい「じゃりン子チエ」のような飄々とした軽快さと、要所要所での社長の情熱とが適度に描かれており、長さを感じず読むことができました。
【これから社史を作る私たちの学び】
社史のカテゴリーとして、会社組織そのものの歴史、創業者の人物伝が多い中で、商品の誕生秘話を題材にするのも面白いです。ブランドや商品の販売開始から数えた周年記念に、漫画冊子として紹介するというのも検討されてはいかがでしょうか。
「1962鏡板誕生秘話」は神奈川県立川崎図書館他で読むことができます。
社史漫画制作について、ご不明な点があればお問合せページよりご相談ください。