社史を漫画で作ろうと考えた時に、どのくらいのページ数を想定すればいいでしょうか。ストーリーの鍵となるキャラクターが動き、伝えるべき情報量を盛り込むには大体50ページ〜200ページが必要です。ページ数ごとに、どの程度の漫画を作れるか、参考イメージをご紹介します。
と、その前に、参考イメージの単位として、週刊漫画誌に連載される有名漫画のページ数は1話あたり表紙を入れておおよそ20ページほどです。それを念頭において、たとえば2話完結の漫画の量が40ページ、3話で60ページ、とイメージすると漫画に親しんだ人は感覚がつかめるかも知れません。
50ページ:沿革にそった、大まかな流れを説明
50ページあると、サイドストーリー的な細かなドラマまで書き込むのは難しいかも知れませんが、漫画ストーリー的にも創業者や、ナビゲーター役(歴史漫画に出てくる博士のような人)といったキャラクターが、会社を舞台にした世界をめぐり、創業から現代までの大まかな流れを見せられると思います。
情報量が不足する分は、脚注を用いるなど、テクニックがあります。(脚注についての詳しい説明は「社史漫画の本編と脚注」)
漫画の他、代表者による「ご挨拶」、沿革・年表を加えれば、最低限の社史漫画としての体裁を整えることもできます。装丁は、漫画だけでは中綴じ冊子タイプ(背表紙の真ん中をホチキスで留める感じ)になるかもしれませんが、漫画の他に
- 創業期を支えたOB・OG社員や、経営者たちの座談会の様子をテキスト、写真などでまとめた企画ページ
- これまで販売してきた商品や、ポスターなどの資料を写真で紹介
などで、30〜50ページほど加え、紙を厚めのものにするなど工夫すれば、7-8mmほどの背表紙をつけた無線綴じ冊子にできそうです。
印刷製本について
中綴じ冊子、無線綴じ冊子などの詳しい説明はラクスルさんや、スピード冊子印刷.comさんなどで確認することができます。印刷製本のざっくりとした予算感も出せます。サクッと発注するにはラクスルさんが手軽ですが、しっかりとこだわりもって製本されたいのであればオプションの豊富さ値段の両面からスピード冊子印刷さんおすすめしています。
100-150ページ:コアメンバー同士の交流エピソードなどを盛り込んだ漫画
絶望の淵からはい上がるように創業した創業者、かどうかは分かりませんが(笑)、そういった創業のきっかけとなったストーリーや、取引先や関係会社との絆を強くしたピンチ脱出、トラブル解決、成功体験といった会社が成長していく上で欠かせないサイドストーリーを2、3盛り込みながら、創業者や社員の成長と共に会社が発展していく様子をギュッと無駄なく伝えられる漫画ができそうです。
100ページを超えてくれば漫画のみでも、背表紙のある無線綴じの体裁が作れます。
200-220ページ:創業期、中興期、現代など章を分けた構成も
いわゆる、漫画の単行本がこの分量です。漫画の単行本の場合、10巻で完結だとか、20巻で完結などがあり、1巻でどれだけ情報をつめこめるか不安に思うかも知れません。しかしながら、伝えるべき情報を整理することで、例えば「創業期」「中興期」「現代」といった期間ごとにドラマ性を持たせたエピソードを複数紹介することが可能です。
創業者、二代目社長、三代目社長と、主人公を変えながらストーリーを展開していくイメージです。
A5サイズくらいのソフトカバーが読みやすいとも思いますが、あえて漫画単行本と同じB6サイズの装丁にしてみるのも面白いです。できればコミック本に合わせた表紙カバーがあったほうがよろしいかと思います。
ページ数による仕上がりイメージだけでなく、もちろん予算による制限などもあるかと思います。お見積り含め、ご不明な点があればお問合せページよりご相談ください。